【注文住宅の住宅ローン】知らないと数百万円の差も?後悔しない家づくりのための金利タイプの選び方「変動金利」と「固定金利」を徹底比較ガイド

家づくりを考え始めると、間取りやデザインが気になりますよね。 最新の住宅設備など、夢が広がる楽しいことに目が行きがちです。
でも、それと同じくらい大切なのが「お金」のはなしです。 特に「住宅ローン」の計画は非常に重要です。
こんなお悩みはありませんか?
- 住宅ローンって言葉は聞くけど、仕組みがよく分からない…
- 変動金利と固定金利、どっちを選べばいいのか決められない
- 金利が違うだけで、そんなに返済額って変わるものなの?
- 自分たちに合った住宅ローンが、どれなのか見当もつかない
私たち夫婦も、家づくりを始めた当初は同じような不安でいっぱいでした。

「理想の家を建てるぞ!って気持ちは満々なのに、お金の話になると急に現実的になるよな…特に住宅ローンは複雑そうだ。」

「うんうん。何千万円もの借り入れになるから、絶対に失敗したくないしね。でも、何から勉強したらいいのか分からないよ…。」
この記事では、そんな家づくり初心者の方に向けて、住宅ローンのキホンを解説します。 多くの人が悩む「変動金利」と「固定金利」の違いについても、分かりやすくお伝えしていきます。
住宅ローン選びは、ご家庭の状況や将来の計画によって最適な選択は変わってきます。
この記事を読めば、住宅ローンの基本的な知識が身につきます。 そして自分たちがどちらのタイプを選ぶべきか、そのヒントが見つかるはずです。
1|【住宅ローンの基本】まずはここから!注文住宅を建てる前に知っておきたい基礎知識

まずは、住宅ローンの基本的なことから、一緒に確認していきましょう。
1-1|そもそも「住宅ローン」ってどんな仕組みなの?
住宅ローンとは、とてもシンプルに言うと、家を建てるためのお金を金融機関から借りて、何十年もかけて返済していく仕組みのことです。
多くの場合、30年や35年といった長期間で返済計画を立てます。

「家は大きな買い物だから、一括で支払うのは難しいもんね。だから銀行がお金を貸してくれるんだな。」

「そうそう。でも、借りたお金をそのまま返すだけじゃないのがポイントだよね。『利息』を付けて返さなきゃいけない。」
借りたお金(元金)に加えて、レンタル料のようなものである「利息」を上乗せして返済する必要があります。
この利息を決めるのが「金利」であり、住宅ローン選びで最も重要なポイントの一つになります。
1-2|住宅ローンの種類は一つじゃない?主な選択肢について
住宅ローンは、いろいろな金融機関が取り扱っています。
主なものとしては、以下のような選択肢があります。
- メガバンクなどの都市銀行 全国に支店があり、知名度も高いので安心感があります。
- 地域に密着した地方銀行 地元の情報に詳しかったり、ハウスメーカーとの連携が強かったりすることも。親身に相談に乗ってくれることが多いです。
- ネットでの手続きが中心のネット銀行 実店舗を持たない分、金利が低めに設定されていることが多いのが最大の魅力です。手続きは基本的にオンラインで完結します。
- 住宅金融支援機構と民間金融機関が提携する「フラット35」 全期間固定金利の代表的な住宅ローンです。

「なるほど、銀行によっても特徴が全然違うんだね。安心感を取るか、金利の低さを取るか…これも悩みどころだな。」
それぞれに特徴や金利、サービスが異なります。 そのため、一つの銀行だけで決めずに、いくつか比較検討してみるのがおすすめです。
1-3|「金利」が返済額を大きく左右する?その重要性とは
「金利ってたった数パーセントの違いでしょ?」と思うかもしれません。
ですが、借入額が何千万円で返済期間が何十年にもなると、ほんのわずかな金利差が、総返済額で数百万円の違いになることも珍しくありません。
例えば、借入額3,500万円、返済期間35年でシミュレーションしてみると…
- 金利0.5%の場合:総返済額は約3,815万円
- 金利1.5%の場合:総返済額は約4,496万円

「ひえっ!金利が1%違うだけで、総返済額が600万円以上も変わってくるの!?」

「これは衝撃的だね…。毎月の返済額ももちろんだけど、最終的にいくら払うことになるのか、しっかり意識しないとダメだな。」
まさに、住宅ローン選びは「後悔しない家づくり」のための、とても重要なステップと言えるでしょう。
2|【徹底比較】多くの人が悩む「変動金利」と「固定金利」の違いとは?

ここからは、いよいよ本題です。 多くの人が頭を悩ませる「変動金利」と「固定金利」について、それぞれの特徴を見ていきましょう。
2-1|変動金利の仕組みとメリット・デメリットを考える
変動金利は、その名の通り、社会の経済状況などによって定期的に金利が見直されるタイプです。 一般的には半年に一度、金利が見直されます。
<変動金利のメリット>
- 固定金利に比べて、当初の金利が低く設定されていることが多い。
- 金利が低いままであれば、総返済額を抑えられる可能性がある。
<変動金利のデメリット>
- 将来、金利が上昇するリスクがある。
- 金利が上がると、毎月の返済額も増える可能性がある。

「最初の返済額が安いのは魅力的だよね。でも、将来金利が上がったらどうしよう…って不安にもなるかな。」

「そうだね。ただ、変動金利には急激な返済増を防ぐための、いくつかのルールが設けられていることが多いんだよ。」
多くの変動金利には、以下のような仕組みがあります。
- 5年ルール 金利が上昇しても、毎月の返済額は5年間変わらない。
- 125%ルール 5年後に返済額が見直される際も、元の返済額の1.25倍までしか上がらない。

「こうしたルールがあるおかげで、金利が上がってすぐに家計が破綻する、という事態は避けやすくなっているんだね。」

「なるほど!少し安心した。でも、返済額が変わらない間に金利が上がり続けると、元金がなかなか減らない、なんてこともあり得るんだよね?」
その通りです。 仕組みを正しく理解することが大切です。 もし金利が上がっても大丈夫なように、ある程度貯蓄に余裕を持っておくなどの対策を考えておくと、より安心かもしれません。
2-2|固定金利の仕組みとメリット・デメリットを考える
固定金利は、契約した時点の金利が、返済期間終了までずっと変わらないタイプです。 これを「全期間固定金利」と言い、代表的なものに「フラット35」があります。
<固定金利のメリット>
- 将来、市場の金利がどれだけ上がっても、毎月の返済額は変わらない。
- 返済計画が立てやすく、将来の見通しがつきやすい安心感がある。
<固定金利のデメリット>
- 変動金利に比べて、当初の金利が高めに設定されていることが多い。
- もし市場の金利が下がり続けても、その恩恵を受けることができない。
また、固定金利の中には「10年固定」のように、最初の一定期間だけ金利が固定される「期間選択型固定金利」というものもあります。

「こっちは安心感がすごいね。毎月の支払額が変わらないから、子どもの教育費とか、将来の計画が立てやすいかも。」

「期間選択型っていうのもあるんだね。固定期間が終わった後はどうなるの?」

「その時点の金利で、再度固定金利を選び直すか、変動金利に変更するのが一般的だよ。でも、もしその時に金利がすごく上がっていたら…というリスクは考えないといけないね。」
2-3|あなたの場合はどっち?それぞれの金利タイプが向いているかもしれない方の特徴
どちらが良い・悪いということではありません。 ご自身の考え方やライフプランに合っているかどうかが大切です。
<変動金利が向いているかもしれない方>
- 金利上昇のリスクを理解し、対応できる家計体力のある方(共働きで収入に余裕があるなど)
- 返済額が増えても、繰り上げ返済などで対応できる資金計画がある方
- 少しでも低い金利で、返済総額を抑えたいと考える合理的な方
- 返済期間が比較的短い方
<固定金利が向いているかもしれない方>
- 将来の返済額を確定させて、とにかく安心して生活したい方
- 今後、お子様の教育費などで支出が増える予定があり、家計管理をシンプルにしたい方
- 金利の変動を常に気にするのは、精神的に避けたいと考える方
自分たちがどちらのタイプに近いか、一度じっくり話し合ってみるのがおすすめです。
3|注文住宅の計画で考えたい、自分に合った住宅ローンの選び方のヒント

金利タイプ以外にも、住宅ローンを選ぶ上で大切なポイントがいくつかあります。
3-1|将来のライフプランと住宅ローンを一緒に考えてみませんか?
住宅ローンの返済は、これから何十年も続きます。
その間に、家族の形や働き方も変わっていくかもしれません。

「今は子どもが小さいけど、10年後には中学生で、15年後には大学進学も考える時期か…。」

「その頃に住宅ローンの返済額が上がったら、かなり大変になっちゃうかもね。今の状況だけじゃなくて、将来のことも見据えて考えないといけないんだね。」
- 子どもの進学のタイミング
- 車の買い替え
- 転職や働き方の変化
- 親の介護の可能性
など、将来起こりうるライフイベントを想像することが大切です。 無理のない返済計画を立てることが、後悔しないための秘訣です。
3-2|金利タイプ以外にも注目したい住宅ローン選びのポイント
金利の他にも、比較するべきポイントはあります。
- 団体信用生命保険(団信)の内容 万が一のことがあった際にローンが弁済される保険です。がん保障や三大疾病保障など、金融機関によって保障内容が異なります。
- 各種手数料(諸費用) 保証料や事務手数料など、最初にまとまった費用が必要です。この費用が金融機関によって数十万円単位で違うこともあります。
- 繰り上げ返済のしやすさ 手数料無料で、ネットから手軽にできるかなども確認しておくと良いでしょう。
これらの要素も、トータルでかかる費用や利便性に関わってきます。 しっかり比較検討したいポイントです。
3-3|比較検討が難しい時に。「モゲチェック」のようなサービスを活用する選択肢も

「うーん、金利だけじゃなくて、団信とか手数料とか…比べる項目が多すぎて、だんだん分からなくなってきた…。」

「本当にそうだよね。何百もの金融機関から、自分たちだけでベストなものを見つけるのは、至難の業かもしれない。」
そんな時に便利なのが、無料で使える住宅ローン比較サービスです。
例えば「モゲチェック」のようなサービスを使えば、いくつかの情報を入力するだけで、AIが全国の金融機関から自分に合った住宅ローンを提案してくれたりします。
私たちも最初は自力で探していました。 しかし、こういったサービスを利用することで、思いもよらなかった低金利のネット銀行に出会えたり、比較検討の手間を大幅に省くことができました。
客観的な視点を得るためにも、情報収集の一つとして活用してみるのもいい方法かもしれません。
4|まとめ|賢い住宅ローン選びで、理想の注文住宅づくりを
今回は、注文住宅を建てる上で欠かせない、住宅ローンについて解説しました。
- 住宅ローンは、わずかな金利差が将来の大きな返済額の差につながる。
- 変動金利は当初金利が低い傾向ですが、金利上昇のリスクがある。
- 固定金利は返済額が変わらない安心感がありますが、当初金利は高めの傾向。
- どちらが良いかは、ご家庭の状況やライフプランによって異なる。
- 比較検討が難しい場合は、専門家や比較サービスに相談するのも有効な手段。
住宅ローンは、家づくりにおける、とても心強いパートナーです。 と同時に、その選び方次第では、将来の家計を圧迫する要因にもなり得ます。

「家が完成した後も、安心して楽しく暮らしていくために、ローン選びは本当に大切なんだな。しっかり勉強して良かったよ。」

「うん!お金の不安がなくなると、もっと純粋な気持ちで家づくりを楽しめるようになるね。私たちにぴったりのローンを、じっくり探していこう!」
この記事が、あなたの後悔しない家づくりの一助となれば、とても嬉しいです。
理想のマイホーム実現に向けて、一緒に頑張りましょう!