【注文住宅の土地探し完全ガイド】知らないと後悔するかも?家づくりを始める前に押さえておきたい基礎知識と失敗しないためのチェックポイントを解説

家づくりを考え始めたとき、こんなお悩みはありませんか?
- 注文住宅を建てたいけど、何から始めたらいいか分からない…
- 理想の土地がなかなか見つからなくて焦ってしまう。
- 建物のことばかり考えていて、土地のことは後回しにしがち。
- 土地の予算って、どれくらいが妥当なの?
- 専門用語が多すぎて、不動産屋さんの話がよく分からない…。
こんなお悩み、家づくりを考え始めると誰もが通る道かもしれません。
何を隠そう、私たち夫婦も同じでした。

「注文住宅って決めたけど、肝心の土地がないと始まらないよね。どうやって探すのが正解なんだろう?」

「本当にそうだよね。ネットで見ていても、良い土地ってすぐに売れちゃうみたいだし。焦って決めて後悔したくないな…。」
そんな右も左も分からなかった私たちですが、一つひとつ知識を身につけていくことで、納得のいく土地探しができました。
そして、成功の秘訣は、家づくり全体の流れを理解し、正しい知識を持って計画的に進めることにあると思います。
この記事では、私たち夫婦の経験も踏まえながら、注文住宅の土地探しで失敗しないための基礎知識やチェックポイントを、分かりやすく解説していきます。
この記事を読めば、土地探しの「何から始めたらいいの?」という不安が、きっと解消されるはずです。
1|【土地探しの準備】理想の注文住宅を建てるために、まず考えたい基礎知識

本格的に土地を探し始める前に、まずは準備段階として押さえておきたい大切なポイントがいくつかあります。
ここをしっかり固めておくだけで、その後の土地探しがグッとスムーズに進みます。
1-1|建物と土地、予算のバランスはどう考える?
家づくりで最も重要なのが、やはりお金の話ですよね。

「やっぱり一条工務店で性能の良い家を建てたいから、建物にお金をかけたいな。でも、土地が安すぎても何か問題がありそうで心配だ…。」

「家づくりの総予算から、建物と土地にどう分けるか。このバランスを最初に考えるのが大事みたいよ。」
注文住宅にかかる総費用のうち、土地代と建物代の理想的なバランスは、エリアや価値観によって大きく異なります。
一般的には「土地に4割、建物に6割」などの目安を耳にすることもあります。 しかし都心部では土地代の割合が高くなる傾向があります。
まずは「家づくりにかけられる総予算」を把握することから始めてみましょう。
1-2|希望エリアはどうやって決める?優先順位の付け方のヒント
次に考えたいのが、「どのあたりに住みたいか」という希望エリアです。

「私は実家の近くがいいな。子どものことを考えると、何かと安心だし。」

「それも大事だね。でも、通勤時間も考えないと毎日のことだから大変になっちゃうかも。何を一番大事にするか、だよね。」
希望エリアを考えるときは、以下のような項目を洗い出し、家族にとっての優先順位を決めていくのがおすすめです。
- 子育て環境(学校や保育園までの距離、公園の有無、治安など)
- 生活の利便性(スーパー、病院、銀行などの周辺施設)
- 実家との距離
- そのエリアの雰囲気や将来性
- 通勤・通学の利便性(駅からの距離、電車の乗り換え、道路の混雑状況など)
すべての希望を100%満たす土地を見つけるのは、なかなか難しいかもしれません。
だからこそ、「これだけは譲れない」という条件と、「ここは妥協できるかも」という条件を整理しておくことが、土地探しを円滑に進めるコツになります。
1-3|これだけは譲れない!家族の希望条件をリストアップしてみよう
エリアの次は、土地そのものに対する希望条件を具体的にしていきましょう。

「僕はやっぱり、バーベキューができるくらいの広い庭が欲しいな!あと、車を2台置けるスペースも必須だね。」

「私は、洗濯物がよく乾くように、日当たりの良い南向きの土地がいいな。あと、毎日のお買い物が楽なように、スーパーが徒歩圏内にあると嬉しい!」
このように、家族それぞれの希望をリストアップしてみましょう。
- 土地の広さ:何坪くらい必要か
- 日当たり:南向き、角地など
- 周辺環境:静かな住宅街、交通量の多い道路は避けるなど
- 駅からの距離:徒歩何分以内か
- その他:高台、平坦な土地など
家族で話し合って希望を共有することで、目指すべきゴールが明確になります。
1-4|注文住宅のパートナー、ハウスメーカー選びと土地探しはどちらが先?
これは家づくり初期の大きな悩みどころです。

「土地が決まらないと、建物のプランも考えられないし、まずは土地探しが先じゃないの?」

「僕もそう思ってた!でも、ハウスメーカーを先に決めると、土地探しを手伝ってもらえたりするメリットもあるみたいだよ。」
どちらを先に進めるかには、それぞれメリット・デメリットがあると言われています。
▼土地探しが先の場合
- メリット:その土地の形や環境に合わせて、じっくりと建物のプランを考えられる。
- デメリット:購入した土地が希望のハウスメーカーの施工エリア外だったり、理想の家を建てるのに法的な制限があったりする可能性も。
▼ハウスメーカー探しが先の場合
- メリット:資金計画の相談に乗ってもらいながら、土地探しをサポートしてもらえる。プロの視点で土地を判断してもらえる安心感がある。
- デメリット:紹介される土地が、そのハウスメーカーの「建築条件付き土地」などに限定される場合がある。
ちなみに私たち夫婦は、いろいろな土地の情報を自分たちでも調べつつ、まずはハウスメーカーを決めることを優先しました。
そして、担当の営業さんと一緒に本格的な土地探しをスタートさせた、という流れです。
その方がハウスメーカーの担当者に相談しながら、一緒に土地を探していけます。 自分たちの希望の家を建てられない、というリスクを減らすことができます。
2|【土地探しの実践】どうやって見つける?注文住宅のための土地情報の集め方

準備が整ったら、いよいよ本格的な土地探しスタートです。
私たちも、ハウスメーカーの営業の方に土地探しをお願いしつつ、自分たちでも不動産サイトを毎日チェックしたりしていました。 休日に気になるエリアをドライブしたりもしました。
ここでは主な情報の集め方を3つご紹介します。
2-1|不動産会社の選び方と上手な付き合い方のポイント
土地探しの王道とも言えるのが、街の不動産会社に相談する方法です。

「不動産会社ってたくさんあるけど、どこに行けばいいんだろう?」

「その地域に昔からある会社は、ネットに出ていない掘り出し物の情報を持っていることもあるらしいよ。大手と地域密着型、両方回ってみるのもいいかもね。」
不動産会社と上手に付き合うポイントは、準備段階でまとめた希望条件を、できるだけ具体的に伝えることです。
予算やエリア、譲れない条件などを正直に話すことで、担当者の方も精度の高い土地情報を紹介しやすくなります。
2-2|インターネットの不動産サイトを活用する際の注意点
今や、スマホ一つで膨大な土地情報をチェックできる時代です。 SUUMOやLIFULL HOME’Sといったポータルサイトは、情報収集の強い味方になります。

「家にいながら色々な土地を見れるのは、本当に便利だよね。相場観も掴みやすいし。」

「でも、いいなと思った土地に問い合わせたら『昨日、申し込みが入っちゃいました』って言われることもあったよね。情報の更新が間に合ってないこともあるから注意が必要かも。」
ネットを活用する際は、以下の点に少しだけ注意すると良いかもしれません。
情報の鮮度:好条件の土地は、情報が公開されてすぐに買い手が見つかることも。
おとり物件の可能性:非常に稀ですが、客寄せのために契約済みの物件を掲載し続けているケースもあります。
現地確認の重要性:写真やデータだけでは分からないことがたくさんあります。気になる土地を見つけたら、必ず自分の足で現地を訪れ、周辺環境を確かめることが大切です。
2-3|ハウスメーカーからの土地紹介について
先ほども少し触れましたが、ハウスメーカーによっては土地探しを積極的にサポートしてくれます。
一条工務店をはじめ、多くのハウスメーカーは不動産部門を持っていたり、地域の不動産会社と提携していたりします。 そのため、一般には公開されていない独自の土地情報を持っている場合があります。

「一条工務店の営業担当さんに、私たちの希望を伝えておけば、条件に合う土地が出た時に教えてもらえるかもしれないんだね!」

「プロに任せきりにするんじゃなくて、自分たちでも動くことが大事だね。両方から情報を集めることで、より良い土地に出会える確率も上がるはず。」

「そうだね!でも、**最終的に私たちが決めたのも、一条工務店の営業さんが見つけてきてくれた土地だったんだよね。**やっぱりプロの情報量は違うな、って実感したよ。」
ハウスメーカーに土地探しを依頼する最大のメリットは、その土地に希望の家が建てられるかどうか、プロの視点で判断してもらえることです。
資金計画も含めてワンストップで相談できるので、家づくり初心者の方にとっては特に安心感が大きい選択肢と言えるでしょう。
3|【土地の見極め方】後悔しない注文住宅のために!土地探しの際にチェックしたい専門的な基礎知識

気になる土地が見つかったら、契約する前に必ずチェックしておきたい専門的なポイントがあります。
少し難しい言葉も出てきますが、理想の家を建てるためにとても重要な知識なので、一緒に見ていきましょう。
3-1|その土地に理想の家は建つ?「建ぺい率」と「容積率」とは

「建ぺい率(けんぺいりつ)?容積率(ようせきりつ)?なんだか急に難しくなってきた…。」

「大丈夫、大丈夫。簡単に言うと、その土地の広さいっぱいに家を建てられるわけではないってことだよ。土地の場所によって、建てられる建物の大きさに上限が決められているんだ。」
- 建ぺい率:土地の面積に対する、**建物を真上から見たときの面積(建築面積)**の割合のこと。例えば100㎡の土地で建ぺい率が50%なら、建築面積は50㎡までとなります。
- 容積率:土地の面積に対する、**建物の全フロアの床面積の合計(延床面積)**の割合のこと。例えば100㎡の土地で容積率が80%なら、延床面積は80㎡までとなります。
この建ぺい率と容積率は、土地の広告などに必ず記載されています。
「広い土地だから大きな家が建てられる」とは限らないので、しっかり確認しておきましょう。
3-2|暮らしやすさに関わる「用途地域」について知っておこう
土地には「用途地域」というものが定められており、建てられる建物の種類や高さなどが制限されています。
これは、住みやすい環境を守るための都市計画のルールです。

「用途地域?家の周りの環境に関係してくるのかな?」

「そうだね!例えば、静かな環境で暮らしたいなら『第一種低層住居専用地域』みたいな場所を選ぶと、家の近くに大きな商業施設や工場が建つ心配が少ない、ということみたいだね。」
用途地域は全部で13種類ありますが、代表的なものをいくつかご紹介します。
- 第一種低層住居専用地域:低層住宅のための地域。お店なども制限され、閑静な住宅街になりやすいです。
- 第一種中高層住居専用地域:中高層住宅のための地域。病院や大学、500㎡までの一定のお店などが建てられます。
- 近隣商業地域:住民が日用品の買い物をするための地域。スーパーや商店街、店舗などが建てられます。
- 準工業地域:環境悪化の恐れがない軽工業の工場などが建てられる地域。住宅や商店も建てられます。
これらはほんの一例ですが、どんな街に住みたいかをイメージする上で参考になるかもしれません。
市役所の都市計画課などで確認することができるので、気になる土地があれば調べてみることをおすすめします。
3-3|土地の形や方角が間取りに与える影響
土地の形や、どの方角が道路に面しているかは、家の間取りや暮らしやすさに大きく影響します。
- 土地の形 四角く整った**「整形地」は、設計の自由度が高く、効率的に家を建てやすい傾向があります。 一方、旗のような形をした「旗竿地」**などは、価格が比較的安いことが多いです。 しかし、駐車スペースや日当たりに工夫が必要になることもあります。
- 土地の方角 一般的に**「南向き」**の土地は日当たりが良く人気ですが、その分価格も高めになる傾向が。 しかし、設計次第で東向きや北向きの土地でも、明るく快適な家を建てることは十分に可能です。
3-4|見落としがちな「接道義務」と道路の種類について
家を建てるためには、「その土地が幅4m以上の道路に2m以上接していなければならない」という法律(接道義務)があります。
また、面している道路の幅が4m未満の場合、「セットバック」が必要になることがあります。
これは、道路の中心線から2mの位置まで敷地を後退させる決まりです。 セットバックした部分は自分の土地であっても建物を建てたり、塀を作ったりすることができません。
また、土地の前の道路が「公道」か「私道」かもチェックしておきたいポイントです。
私道の場合は、維持管理の負担や、通行・掘削に関する承諾が必要になるケースもあります。
3-5|電気・ガス・水道は大丈夫?インフラの確認ポイント
快適な生活に欠かせない、電気・ガス・水道といったライフライン。
これらの配管や配線が、土地の前面道路まで来ているかの確認は必須です。

「もし、水道管が土地の近くまで来ていなかったらどうなるの?」

「その場合は、道路から自分で引き込む工事が必要になって、思わぬ高額な費用がかかることがあるんだって…。これは絶対に確認しないとね!」
特に、ガスについては「都市ガス」か「プロパンガス」かによって、月々の料金が大きく変わってくる可能性があるので、併せて確認しておきましょう。
3-6|ハザードマップで確認しておきたい土地の安全性
近年、自然災害が増えている中で、土地の安全性の確認は非常に重要です。
各自治体が公表している「ハザードマップ」で、検討している土地がどのような災害リスク(洪水、土砂災害、津波など)を抱えているか、事前に必ず確認しましょう。
最近では、さまざまな災害リスク情報を地図上で重ねて表示できる「重ねるハザードマップ」というサイトも国土地理院から提供されています。
洪水、土砂災害、津波などを一度に確認できるので、こちらも活用してみるのがおすすめです。
4|【費用の基礎知識】土地代だけじゃない?土地探しから購入までにかかる諸費用

土地を購入する際には、土地そのものの代金以外にも、さまざまな「諸費用」が必要になります。

「土地の値段だけ用意すればいいわけじゃないんだよね。この諸費用を忘れていると、後で資金計画が狂っちゃう…。」

「そうそう。事前にどんな費用がかかるか知っておくことが、予算オーバーを防ぐ一番の対策だね。」
4-1|不動産会社に支払う「仲介手数料」
不動産会社の仲介で土地を購入した場合に支払う成功報酬です。
法律で上限が定められており、「土地の売買価格 × 3% + 6万円 + 消費税」が一般的な計算式になります。
しかし物件によっては仲介手数料がかからないものもあるため、確認が必要です。
4-2|契約や登記で必要になる税金について
土地の購入時には、いくつかの税金もかかってきます。
- 印紙税:土地の売買契約書に貼る印紙代です。
- 登録免許税:土地の所有権を登記する際に必要になる税金です。
- 不動産取得税:土地を取得した後に、一度だけかかる税金です。忘れた頃に納税通知書が届くので、あらかじめ準備しておくと安心です。
4-3|土地の状態によっては必要になるかもしれない費用とは
購入する土地の状態によっては、以下のような追加費用が発生する可能性があります。
- 地盤改良費:地盤が軟弱だった場合に、補強工事が必要になります。
- 解体費:古い家が建っている土地(古家付き土地)の場合に必要です。
- 造成費・擁壁工事費:土地に高低差があったり、斜面だったりする場合に必要です。
- 測量費:隣地との境界がはっきりしていない場合に、測量が必要になります。

「地盤改良って、本当に費用が読めなくて怖いよね…。」

「そうだね。でも、ちなみに一条工務店では、地盤調査を無料でスウェーデン式サウンディング試験という方法で行ってくれたね。これは本当に心強かったね。」
そして、もし改良が必要と判断された場合は、ソイルセメント工法という地盤改良工事を行うことが多いようです。
費用は土地の状態によりますが、事前にどんな工事になる可能性があるか知っておけるのは安心材料の一つでした。
5|まとめ|良い土地探しで、理想の注文住宅づくりへの第一歩を

今回は、注文住宅の土地探しで後悔しないための基礎知識とチェックポイントについて解説しました。

「土地探しって、本当に奥が深いね。でも、今日話したポイントを一つずつ確認していけば、大きな失敗は避けられそうだ。」

「うん!何より、焦らずに自分たちのペースで進めることが大事だね。ハウスメーカーの担当さんみたいなプロの力も借りながら、納得のいく土地を見つけたいね。」
土地探しは、家づくりの中でも特に時間と労力がかかる大変なプロセスかもしれません。
しかし、良い土地との出会いは、その後の家づくりの満足度、そして新しい家での暮らしの質を大きく左右します。
この記事が、あなたの理想の注文住宅づくりの第一歩を、力強く後押しできれば嬉しいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。